◆ 実山椒の保存方法

実山椒は、初夏の短い時期に出回る香りのよい食材です。
さわやかな香りとピリッとした辛味、独特のしびれ感が魅力ですが、生のままでは日持ちしにくいため、手に入れたら早めに下処理をして保存するのがおすすめです。

実山椒は、下処理をして冷凍保存しておくと、ちりめん山椒、佃煮、煮魚、炊き込みご飯、炒め物、薬味などに少しずつ使うことができます。

このページでは、実山椒を長く楽しむための保存方法を、冷凍保存、塩漬け、醤油漬け、佃煮に分けて紹介します。

◆ 実山椒は下処理してから保存する

実山椒は、基本的に下処理をしてから保存します。

下処理をせずにそのまま置いておくと、実が硬くなったり、香りが落ちたり、色が悪くなったりすることがあります。
そのため、実山椒を購入または収穫したら、できるだけ早めに枝を取り、塩ゆでして、水にさらしてから保存しましょう。

下処理の基本は、次の流れです。

  1. 実山椒を枝から外す
  2. 水でよく洗う
  3. 塩を入れた湯でゆでる
  4. 水にさらして辛味やえぐみを調整する
  5. 水気をしっかり取る
  6. 冷凍・塩漬け・醤油漬けなどで保存する

 

特に大切なのは、水気をしっかり取ることです。
水分が残っていると、冷凍したときに霜がつきやすくなったり、保存中に風味が落ちやすくなったりします。

下処理方法は、こちらのページを参考にしてください。

実山椒の保存方法一覧

実山椒の主な保存方法は、次の4つです。

保存方法特徴向いている使い方
冷凍保存いちばん使いやすい基本の保存方法ちりめん山椒、煮魚、炊き込みご飯、炒め物
塩漬け塩味がつき、薬味や保存食に使いやすいおにぎり、混ぜご飯、和え物、酒の肴
醤油漬け醤油の旨みが加わり、ご飯に合う冷奴、焼き魚、ご飯のおとも、調味料代わり
佃煮そのまま食べられる保存食白ご飯、お茶漬け、お弁当、おにぎり

初めて保存する場合は、まず冷凍保存がおすすめです。
冷凍しておけば、必要な分だけ取り出して、さまざまな料理に使えます。

◆ 実山椒の冷凍保存方法

実山椒を長く使いたい場合は、下処理後に冷凍保存するのが便利です。

冷凍保存しておけば、使いたいときに必要な分だけ取り出せます。
味付けをしていない状態で保存するため、ちりめん山椒、佃煮、煮魚、炊き込みご飯など、いろいろな料理に使いやすいのがメリットです。

冷凍保存の手順

  1. 下処理した実山椒をざるに上げる
  2. キッチンペーパーの上に広げる
  3. 上から軽く押さえて水気を取る
  4. 1回分ずつ小分けにする
  5. 冷凍用保存袋に入れる
  6. できるだけ空気を抜く
  7. 平らにして冷凍庫に入れる

 

小分けにしておくと、使うたびに全体を解凍する必要がありません。
大さじ1ずつ、小さじ1ずつなど、料理に使いやすい量で分けておくと便利です。

冷凍保存のポイント

実山椒を冷凍するときは、保存袋の中の空気をできるだけ抜きましょう。
空気が多いと、冷凍焼けや霜の原因になります。

また、袋の中で実山椒が重ならないように平らにして冷凍すると、使うときに取り出しやすくなります。

◆ 冷凍した実山椒の使い方

冷凍した実山椒は、凍ったまま料理に使うことができます。
煮魚、炊き込みご飯、炒め物、ちりめん山椒などに使う場合は、解凍せずにそのまま加えても大丈夫です。

少量だけ使う場合は、必要な分だけ取り出して使います。
解凍したものを再び冷凍すると風味が落ちやすいため、使う分だけ取り出すようにしましょう。

冷凍実山椒に向いている料理

料理使い方
ちりめん山椒ちりめんじゃこと一緒に炊く
煮魚煮汁に少量加える
炊き込みご飯米と具材に加えて炊く
炒め物仕上げに少量加える
佃煮冷凍した実山椒を使って炊く
醤油漬け解凍して水気を取り、醤油に漬ける

実山椒の塩漬け

塩漬けは、下処理した実山椒に塩をまぶして保存する方法です。
山椒の香りと塩味がなじみ、ご飯ものや和え物、薬味として使いやすくなります。

塩漬けの材料

材料分量の目安
下処理済みの実山椒100g
10g程度

塩漬けの作り方

  1. 下処理した実山椒の水気をしっかり取る
  2. 清潔な保存瓶や保存容器を用意する
  3. 実山椒に塩をまぶす
  4. 保存容器に入れる
  5. 冷蔵庫で保存する
  6. ときどき容器を軽く振って全体をなじませる

 

塩漬けにした実山椒は、少量でも味がしっかりしています。
料理に使うときは、塩味を見ながら量を調整しましょう。

塩漬けの使い方

塩漬けの実山椒は、おにぎり、混ぜご飯、和え物、冷奴、焼き魚、肉料理の薬味などに使えます。
塩味が強い場合は、軽く水にさらして塩抜きしてから使うと食べやすくなります。

実山椒の醤油漬け

醤油漬けは、下処理した実山椒を醤油に漬けて保存する方法です。
山椒の香りが醤油に移り、実山椒だけでなく、漬けた醤油も調味料として使えます。

醤油漬けの材料

材料分量の目安
下処理済みの実山椒100g
醤油実山椒がひたる程度
好みで少量

醤油漬けの作り方

  1. 下処理した実山椒の水気をしっかり取る
  2. 清潔な保存瓶を用意する
  3. 実山椒を瓶に入れる
  4. 実山椒がひたるくらいまで醤油を注ぐ
  5. ふたをして冷蔵庫で保存する
  6. 数日から10日ほど置いて味をなじませる

 

酒を加える場合は、一度煮切ってアルコールを飛ばしてから使うと、風味がやわらかくなります。

醤油漬けの使い方

醤油漬けの実山椒は、白ご飯、冷奴、焼き魚、卵かけご飯、炒め物、煮物などに使えます。
山椒の香りが移った醤油は、刺身醤油、冷奴、焼きおにぎり、肉料理の仕上げにもよく合います。

実山椒の佃煮

実山椒の佃煮は、下処理した実山椒を醤油、酒、みりん、砂糖などで炊いた保存食です。
そのままご飯のおともとして食べられるため、実山椒をすぐに使える形で保存したい場合に向いています。

佃煮の材料

材料分量の目安
下処理済みの実山椒100g
醤油大さじ2〜3
大さじ2
みりん大さじ2
砂糖小さじ1〜大さじ1

佃煮の作り方

  1. 鍋に醤油、酒、みりん、砂糖を入れる
  2. 下処理済みの実山椒を加える
  3. 弱火から中火で煮る
  4. 焦げないようにときどき混ぜる
  5. 煮汁が少なくなるまで炊く
  6. 清潔な保存容器に入れる
  7. 冷めたら冷蔵庫で保存する

 

佃煮は味が濃いため、少量でもご飯によく合います。
白ご飯、お茶漬け、おにぎり、お弁当、焼き魚の添え物などにおすすめです。

保存するときの注意点

実山椒を保存するときは、清潔な容器を使うことが大切です。
保存瓶を使う場合は、熱湯消毒やアルコール消毒をしてから使うと安心です。

また、保存中に取り出すときは、必ず清潔な箸やスプーンを使いましょう。
水分や汚れが入ると、傷みやすくなります。

次のような状態になった場合は、食べずに処分してください。

  • 変なにおいがする
  • カビが出ている
  • ぬめりがある
  • 色が極端に変わっている
  • 味に強い違和感がある

 

保存期間は、保存方法、塩分量、容器の清潔さ、冷蔵庫や冷凍庫の状態によって変わります。
不安な場合は、早めに使い切るのがおすすめです。

実山椒を長く楽しむコツ

実山椒を長く楽しむには、一度にすべて同じ方法で保存するのではなく、用途に合わせて分けて保存すると便利です。

たとえば、半分は冷凍保存、残りを醤油漬けや佃煮にすると、料理に合わせて使い分けることができます。

保存方法使い道
冷凍保存料理用に万能
醤油漬けご飯のおとも・調味料
塩漬け薬味・混ぜご飯
佃煮すぐ食べられる常備菜

迷った場合は、まず冷凍保存を多めにしておくと失敗しにくいです。
冷凍しておけば、後から佃煮や醤油漬けにすることもできます。

まとめ

実山椒は、生のままでは日持ちしにくいため、手に入れたら早めに下処理して保存するのがおすすめです。
もっとも使いやすい保存方法は冷凍保存です。下処理した実山椒の水気をしっかり取り、小分けにして冷凍しておくと、必要な分だけ料理に使えます。

塩漬けや醤油漬けにすると、ご飯のおともや薬味として使いやすくなります。
佃煮にすれば、そのまま食べられる保存食として楽しめます。

実山椒を上手に保存しておけば、旬の香りを長く楽しむことができます。